概 要

JABL、黒鋼衆で使用している甲冑について。


黒鋼衆は、日本の甲冑を使用するチームです。


JABLでは、実在した甲冑を使用するというレギュレーションがあります。

時代については、日本の場合、戦国時代(1500年前半頃まで)のものを使用することになります。

調べてみるとわかるのですが、実は、日本の甲冑は非常にバリエーションが豊富です。

基本的にオーダーメイドですから、甲冑の形状を見れば、その武将の得意とする武器や戦法も想像できるほどです。

そのため、様々な資料を探し、安全かつ自分の戦法や動きにあったものを探すということも一つの楽しみになっています。


バリエーションが豊富といいましたが、基本の構成はあります。

ここで、基本的な構成と名称を紹介します。


日本甲冑を構成する各部の名称と構造

兜(かぶと):頭を守る鉢(はち)と、後頭部から後頚部を守るシコロで構成されています。

面頬(めんぽう):顔面を守るもので、簡単に言うと、鉄製のお面です。

胴(どう):胴体を守るもので、体幹部を守る胴と、骨盤部を守る草擦(くさずり)で構成されています。

袖(そで):肩から上腕部を守るものです。

籠手(こて):腕を守るもので、家地(いえじ)と呼ばれる布に、鉄板や鎖を縫い付けてあります。

佩楯(はいだて):大腿部から膝にかけてを守るものです。これも、家地(いえじ)に鉄板や鎖を縫い付けます。

脛当(すねあて):脛を守るものです。


実際の試合においては、安全性を確保するため、これにプラスして西洋甲冑のスポーツアーマーを鎧の下に着用する場合もあります。

特に、和甲冑の構成上、肘と膝についてはどうしても弱くなってしまい危険なため、甲冑の下に鉄製のエルボーガードやニーガードを着けます。


JABLのレギュレーション上、市販されている甲冑では強度が足りないため、自作しております。

素材は1~1.6mmのマイルドスティールもしくは、1~1.2mmのステンレスを使用しております。

現在のところ製作者は1人で、製作期間は、胴1領(いちりょう)に約3か月かかっています。


第一回のスティールでは1.6㎜のマイルドスティールを使用したため、胴だけで30kg近いものになっていました。

現在製作しているものは、ステンレスを使用し、8kg程度になっています。

完全にゼロからのスタートで大変なところもありますが、ひとつづつ作り上げていくのは楽しみでもあります。


防護の基準

 JABLが規定する防具の強度基準は右図の通りです。

 これを見てわかる通り、頭部の防護基準が高く設定されており、実際の日本甲冑の強度では規定を満足することができません。このため、甲冑を自ら製作する、または製作してもらえる業者を探すところから戦いが始まっています。

 

去る平成26年2月23日(日)に実施された「The Steel!」には、上図の規定はまだ確立していなかったため、頭部を除く全ての部位を1.6mm鉄板で作成しました。

 今後、「The Steel!」で使用した具足等について紹介していきます。

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